2024年5月1日 05:00 | 有料記事

大きなタンクが並ぶ酒蔵の中を案内する守屋雅博さん(中央)=山武市

地元高校生が企画したツアーで試飲を楽しむ城西国際大の留学生=昨年7月
九十九里平野の中央に位置する山武市は稲作が盛ん。県酒造組合のホームページによると、同組合に加盟する同市の蔵元は君津市(6軒)に次いで多い5軒。そのうちの1軒、「守屋酒造」は太平洋沿いの旧蓮沼村地区に位置し、創業は1893(明治26)年の老舗だ。酒蔵見学は市内観光スポットの一つで、国内観光客だけでなく訪日客(インバウンド)も多く訪れる。
「職人の部屋は一番良い所である敷地の真ん中にあり、昔から職人を大切にしていたことが分かる」。蔵のそばにある1941年築の「広敷(ひろしき)」と呼ばれる木造の建物で、見学者を案内するのは5代目蔵主の守屋雅博さん(60)。「広敷」は東北地方や新潟県から日本各地の酒蔵へ冬季の出稼ぎに来た職人が寝泊まりする部屋で、守屋 ・・・
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