2024年8月10日 05:00 | 有料記事

県内で唯一現存しているという人車の客車=茂原市立美術館・郷土資料館

国府関遺跡から出土した琴。常設展示はしていない
連日、外出するだけでも危険なほどの猛暑が続く千葉県内。こんな夏こそ、暑さをしのげる美術館や博物館を訪ね、貴重な史料や芸術作品とじっくり向き合ってみては。県南地域で活動する各記者が、おすすめの博物館や展覧会、掘り出し物を紹介する。
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茂原公園の駐車場に車を止め、赤いアーチ橋が映える弁天湖を眺めながら散策すること7分。汗ばむ体を休めるにはちょうど良い涼やかなミュージアムが、茂原市立美術館・郷土資料館だ。茂原の芸術、文化、歴史を一度に学べる。
開館は1994年。日本画の巨匠、速水御舟(はやみ・ぎょしゅう、1894~1935年)や世界的に活躍した洋画家、鳰川誠一(におかわ・せいいち、1897~1983年)ら茂原ゆかりの作家の作品を集め、美術館を建設しようという機運が結実した。
約6千点の美術収蔵品のう ・・・
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