2024年12月15日 05:00 | 有料記事

富士山の形にタカの羽とナスをあしらった「巳」を説明する千葉さん=13日、長南町

「この目がかわいい」と巳の置物を品定めするお客=13日、長南町
約150年前から長南町に伝わる「芝原(しばら)人形」の縁起物展が13日、同町岩撫の工房「草の子窯」で始まった。伝統を受け継ぐ4代目制作者、千葉惣次さん(83)の家族が丹精込めて作った来年の干支(えと)、巳(み)の新作など500点以上を販売している。22日まで。
芝原人形は東京・浅草の今戸人形の流れをくみ、振ると中の粘土玉がカラカラと鳴るのが特徴。現在は千葉さん一家が分業制で手作りしており、県伝統的工芸品に指定されている。同展のため5月ごろから制作を続け、5種類の巳のほか、招き猫、獅子舞童子などを用意した。
初日は開始まもなく駐車場が埋まる盛況ぶり。毎年初日に訪れるという常連は「一つ一つ表情が違う」「この目がかわいい。たまらない」と手作りのぬくもりある品々に笑顔を見せた。千葉さんは「鏡餅をイメージしました。これは宝珠に巻き付く蛇です」とお客に説明していた。
期間中無休。午前11時~午後4時。問い合わせは千葉さん(電話)090(3592)8837。