成田空港の航空燃料不足 判明後4カ月輸入実現 解消策先導、「強い危機感」 成田 【回顧2024 取材メモから】

成田空港で特殊車両を介して燃料を給油される航空機=8月、成田市
成田空港で特殊車両を介して燃料を給油される航空機=8月、成田市

 3月、インバウンド(訪日旅行)需要が高まる中、成田空港に発着する航空機に必要な燃料が一部不足していると判明した。成田国際空港会社(NAA)の給油と航空会社営業の担当者は、夏ダイヤ(同月31日~10月26日)に新規就航や増便を計画していたアジアなど複数の海外航空会社から燃料確保に苦戦していると伝えられ、すぐに対策に乗り出した。

 NAAは燃料不足の顕在化からわずか4カ月後の7月、韓国の製油所から燃料約5千キロリットル(アジア線で約300便分)を調達。元々、近年注目が高まる航空機用再生燃料(SAF)の輸入で関わりがあった伊藤忠商事に働きかけ、早期の輸入が実現した。

 国は6月に全国的な航空燃料不足の解消に向けた官民特別チームを発足 ・・・

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