2024年12月21日 18:40 | 有料記事

上総亀山駅に停車するJR久留里線の列車=5日、君津市
JR東日本千葉支社は11月、久留里線の久留里―上総亀山間(9・6キロ)を廃止する意向を表明した。JR東日本管内での廃線は、災害などの影響を除くと初めて。高齢化が進む住民の足をどのように確保するのか、鉄路が消える街は活性化できるのか。沿線を歩き、住民らの声を聞いた。
久留里線は1912年、千葉県営鉄道として木更津―久留里間で開業し、1923年に国有化された。36年には久留里―上総亀山間が延伸。同区間には平山駅と上総松丘駅が設置された。87年に国鉄分割民営化によりJR東が継承した。2012年からは旧来の国鉄車両に代わり、環境に配慮した新型のキハE130系が導入されている。
◆32キロ3市を走行
久留里線は全長32・2キロで、木更津駅から東に向かい、小櫃川に沿いながら平野部を走行する。袖ケ浦市の東横田駅を過ぎると進路を南に変え、君津市に入り城下町として発展した久留里の駅に到着。その後は山間部に分け入り、ディーゼル音を響かせながらゆっくり進み終点の上総亀山駅に着く。
終点が他の路線に接続していないいわゆる「盲腸線」の久留里線だが、過去には延伸計画があった。いすみ鉄道の前身、国鉄木 ・・・
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