2024年12月28日 05:00 | 有料記事

教室内にずらりと並べられたキクラゲの菌床=20日、館山市
小中学校の統廃合や大学キャンパスの撤退などにより、安房地域では昨今、空き校舎や遊休施設の活用が次々と進んでいる。中でも特に驚いたのが、館山市最南端に位置する旧富崎小学校の利活用。市は1月、キクラゲの栽培や流通などを手掛ける「ビタミンファーム」(東京都港区)と契約を締結。国内でも数少ない、無添加無農薬の国産キクラゲの栽培拠点として、校舎棟と土地を無償貸与することに決めた。
市によると、同校は1874(明治7)年に開校。長年、児童の学びの場や地域コミュニティーの拠点として親しまれてきたが、児童数の減少に伴い2012年に休校、17年3月に閉校した。その後は台風災害や新型コロナ禍の影響もあり、具体的な利活用がされないまま空き施設となっていた。
市は22年度に公共施設マネジメント民間提案制度を活用して民間事業者からの提案 ・・・
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