公平な報道とは自問 誠意心がけ読者に情報を 市議会で異例の退席騒動 千葉市 【回顧2024 取材メモから】

辞職勧告を受けた議員の登壇前に議場を退席する議員ら=12月、千葉市役所
辞職勧告を受けた議員の登壇前に議場を退席する議員ら=12月、千葉市役所

 千葉市議会で12月、辞職勧告決議を受けた市議が一般質問に登壇し、大半の議員が議場を退席して抗議する一幕があった。一時中断を経て、本来なら会議の成立に必要な過半数を下回る出席数の中、例外的に議事が行われた。千葉市議会始まって以来の異例の出来事だった。

 発端は9月に市議会に提出された請願。請願は市民が市に要望を伝える制度で、議員の紹介を受けて提出する。問題の市議は、自身が紹介議員となった請願で、市民が自筆すべき署名を自ら記入していた。

 請願の本文も、当時同じ会派に所属していた別の紹介議員が作成しており、両議員は全会一致で辞職勧告を受けた。勧告に拘束力はなく、両議員は辞職せずに9月議会での一般質問を取り下げるなど、議員としての活動を自粛した。

 提出された書類の署名欄は、印字された住所と名前をペンで塗りつぶして書き換えられていた。問題の市議は、提出締切日に当初 ・・・

【残り 9550文字】



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