2025年2月21日 16:46 | 有料記事

千葉地裁
千葉県長生村で昨年7月、重い知的障害がある次男=当時(44)=の首を絞めて殺害したとして、殺人の罪に問われた同居の父親で無職、平之内俊夫被告(78)の裁判員裁判論告求刑公判が21日、千葉地裁(浅香竜太裁判長)であり、検察側は「殺害という手段を選択したことは強い非難に値する」として、懲役5年を求刑した。弁護側は「社会内で贖罪(しょくざい)に尽くす機会を与えてほしい」と、執行猶予付き判決を求めて結審した。判決は3月12日。(報道部・井田心平)
検察側は論告で「被告は『障害を持つ子は親が責任を持って介護すべき』という考えに固執し、訪問介護を頼んだりする手段を検討しないまま、犯行に及んだ。次男の生命だけでなく生きる楽しみも奪ったこの結果は、重大で取り返しがつかない」と指摘。犯行に至るまでの経緯に酌むべき事情はあるとしても「殺害という意思決定と実行は強い非難に値する」と主張した。
弁護側は「被告は、次男に愛情を持って育ててきた。次男は、家庭内で家電を壊したり、カーテンを引きちぎるなどし ・・・
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