2025年3月25日 05:00 | 有料記事

客室乗務員の指導を受けアナウンスを体験する横芝光町の児童=1月

整備士が考案した機体に関するクイズに参加して楽しむ児童ら=1月
成田空港の周辺自治体に住む児童生徒に航空業界の仕事を理解してもらう授業を行う「航空教育」の一環として、教育委員会などが航空機を貸し切って子どもたちが搭乗体験する「成田発成田着」の周遊チャーターフライトが定着している。元々は新型コロナ禍の活動自粛期間に修学旅行の代替イベントとして始まったが、成田空港の機能強化で就業人口の増加が見込まれる中、キャリア教育に取り入れる自治体もある。
日本航空成田空港支店が学校によるチャーター便の受け入れに積極的で、2020年12月以降に県内外4市町や私立高校など向けに10回以上行った。初回は他の集団と接触を避けて感染対策しつつ空の旅を楽しめることから、多古町立多古中学校の中止となった修学旅行の代わりとして企画した。
◆空港勤め地元定着
コロナ禍の活動制限が緩和すると、地域の基幹産業としての航空業界の理解促進を目的としたキャリア教育の側面が強くなった。中でも横芝光町は小学生の総合的な学習に搭乗体験を組み込んだ。低学年の頃から空港従業員による出前講座を受けるキャリア教育を取り入れており、その集大成として町内5小学校の6年生が搭乗する。21年3月から計4回のフライトが行われた。
搭乗体験に力を入れる理由について、同町の山田智志副町長は「騒音問題が ・・・
【残り 872文字】