うねる線路、旧陸軍の名残 人口増に支えられ成長 【新京成 未来への出発】(1)

1955年4月21日に全線開通した新京成電鉄。同日に松戸駅で開かれた出発式の様子(同社提供)
1955年4月21日に全線開通した新京成電鉄。同日に松戸駅で開かれた出発式の様子(同社提供)

 新京成電鉄(鎌ケ谷市)は4月1日に京成電鉄と合併し、約80年の歴史に幕を閉じる。同日から、京成津田沼-松戸間(26・5キロ)は「京成松戸線」として新たなスタートを切る。右へ左へとカーブする線路をピンク色の車両が走る姿は長年、沿線住民に親しまれてきた。

 新京成の起源は今から100年以上前にさかのぼる。旧日本陸軍の代表的な演習場だった習志野には多くの軍事施設が集積していた。陸軍は1918年、津田沼に戦地での人員や物資の迅速な輸送を担う鉄道第2連隊を設置。同隊の正門は現在も千葉工大の通用門として残る。

◆鉄道連隊の演習線

 鉄道連隊が訓練に使った「演習線」が新京成のルーツだ。飛行 ・・・

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