世相題材 人気集めた錦絵 疫病、地震、戦争社会を風刺 国立歴史民俗博物館で企画展

源頼光公館土蜘作妖怪図 歌川国芳画 天保14年(1843) 国立歴史民俗博物館蔵
源頼光公館土蜘作妖怪図 歌川国芳画 天保14年(1843) 国立歴史民俗博物館蔵
麻疹退治 歌川芳藤画 文久2年(1862)7月 国立歴史民俗博物館蔵
麻疹退治 歌川芳藤画 文久2年(1862)7月 国立歴史民俗博物館蔵

 多色刷りの浮世絵版画である錦絵。江戸時代後期に成立し、美人画や役者絵で知られる一方、世の中の出来事や流行を伝えるメディアとしての役割もあった。こうした側面に焦点を当てた企画展「時代を映す錦絵 浮世絵師が描いた幕末・明治」が、国立歴史民俗博物館(歴博、佐倉市)で開かれている。激動の幕末に起こった疫病の流行や地震、戊辰戦争などの題材を通し、出版の規制をかいくぐって、いかに情報を伝えたのかを紹介する。< ・・・

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