【ふつうの家族】(195) 辻堂ゆめ・作 伊藤健介・画

 テンポよく言いながら、真っ先に三和土(たたき)に飛び降りたのは海(かい)だった。庭用のサンダルをつっかけ、傘も持たずに玄関のドアを押し開ける。風がひときわ大きくうなり、吹き ・・・

【残り 775文字、写真 1 枚】



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