テナガザル、ソプラノと同じ発声 京大「音声言語の進化解明に」 

人と同じ音声をつくる仕組みがあることが分かったシロテテナガザル(京都大提供)

 テナガザルは独特の大きく澄んだ鳴き声を、ソプラノ歌手と同じ方法で出している―。京都大霊長類研究所などのグループがこんな研究結果をまとめ、24日に米科学誌の電子版に掲載された。

 グループは「人と共通する音声を出すメカニズムがあり、音声言語の進化の解明につながる」としている。

 テナガザルは東南アジアの熱帯雨林に生息する小型類人猿。2キロ以上離れても聞こえる仲間との音声コミュニケーションが特徴だ。

 グループによると、人間は喉の声帯を振動させて音源をつくり、声帯から唇にかけての声道の空気を共鳴して音声を出している。


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