2023年8月4日 18:10 | 有料記事

出産の痛みはさまざまなものに例えられる(写真はイメージ)
「鼻からスイカ」「ダンプカーでひかれたよう」などと強烈な表現で例えられるお産の痛み。この痛みを和らげようと、麻酔を使う出産方法「無痛分娩(ぶんべん)」を選ぶ妊婦もじわりと増えてきた。それでも日本では全妊婦の1割未満と、諸外国に比べてまだ少ない。それどころか、ネットで「無痛分娩」と検索すると、「ずるい」「むかつく」といった否定的な関連ワードが並び、中には「お腹を痛めてこそ母親」との声も上がる。”精神論”とも言える反応が多い中、無痛分娩を積極的に実施している千葉県内の産院はその利点を説き、「痛みを我慢して産むのはもう令和の産み方ではない」と強調。日本で広がらない背景を分析し、普及を訴える。(デジタル編集部・町香菜美)
産まれた瞬間をしっかり見られた
「できれば痛い思いをしたくなかった。妊娠する前から出産するなら無痛分娩が良いと思っていたが、安定期に入ってからよりその思いが強くなった」
3月に第1子を出産した八千代市に住む公務員女性(29)はそう ・・・
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