悔しさ胸に関東へ 千経付 秋季県高校野球大会

 押し出し死球で5点目を奪われた五回は、さらにピンチが続いた。2死満塁。千葉経大付のエース増田雄太はここで3番を迎え、「自分が抑えるしかない」とギアを入れた。

 粘られはしたが、相手のバットは空を切る。松本吉啓監督は「あそこで一打食らっていたらこの試合は終わっていた」。エースの意地が、直後の猛攻を呼び込んだ。

 4安打2四死球、失策も絡んで五回に一挙5点。試合の行方は一気に分からなくなる。

 だが、あと1点が遠い。延長十一回、エースは力尽きた。「すべてのボールに勢いをつけないと」。今大会が初めての公式戦だった2年生は、こぶしを握りしめた。


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