意地のバックホーム 中央学院・高橋

 二走がかえり、勝負は既に決まっていた。しかし、中央学院の背番号1、高橋将はファウルグラウンドに転がったボールを全力で追いかけ、拾い、本塁にいる捕手のミット目掛けて“最後の1球”を力いっぱい投げ込んだ。

 4番も務める大黒柱。先に1点を失って終盤は2年生にマウンドを譲ったが、右翼から声を張り上げ続けた。それだけに、よもやの終幕に「正直、何が起きたのかよく分からない」。だが、責任を背負い込んで立ち尽くす後輩右腕に「あいつのおかげで勝てた試合もある。負けたのはあいつのせいじゃない」とかばった。


  • Xでポストする
  • LINEで送る