増成栗人選 【日報俳壇】

蛇穴を出て日溜りにうづくまる
             九十九里 篠崎 喜亘
 【評】日のぬくもりとともに土中に冬眠を続けていた蛇が穴を出る。長い眠りから覚めた蛇には眩し過ぎる日があたるのだ。己が身体を外気に慣れさせるように、その日溜りにしばらく蹲る蛇。そんな蛇へのいたわりが静かに ・・・

【残り 1255文字】



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