
来春予定されているJR京葉線のダイヤ改正が物議を醸しています。朝夕の快速と通勤快速の全便を廃止という大規模な変更に、千葉県内の沿線住民だけでなく、熊谷俊人知事や神谷俊一千葉市長ら自治体の首長までもが懸念や批判の声を上げ、SNS(交流サイト)でも意見が噴出。議論の白熱を受け、千葉日報では公式X(旧ツイッター)アカウントでウェブアンケートを緊急実施しました。(デジタル編集部)
東京と千葉を結ぶJR京葉線。東京ディズニーリゾートへのアクセス手段として全国に知られる路線ですが、外房線や内房線からの乗り入れがあることから、通勤・通学の足として多くの千葉県民に利用されています。
そんな京葉線が、12月15日に発表された来春のJRダイヤ改正で注目を集めることになりました。朝夕の全ての快速と、蘇我―新木場間をノンストップで走る1日4本の通勤快速を廃止し、午前10時~午後3時の日中時間帯以外は各駅停車だけの運行に切り替えるとの内容。大胆な変更だったことから大きな波紋を呼びました。
そこで千葉日報は25日から、Xでダイヤ改正について賛否を問うアンケートを実施。リプライ欄には投票理由を記してもらいました。Xのアンケート機能は厳密性が求められる世論調査とは異なりますが、ある程度の傾向を探るのには効果的と判断しました。
問 ダイヤ改正についてどう思いますか?
賛成 12・8%
どちらかと言えば賛成 7・4%
どちらかと言えば反対 22・9%
反対 56・9%
投票総数 14690票
28日午後7時現在1万4千票を超す投票があり、「賛成」「どちらかと言えば賛成」を足したものが20・2%に対して、「反対」「どちらかと言えば反対」を合わせた数字は79・8%と、大差が付きました。
反対の理由として目立ったのは、通勤・通学の時間が増えるというもの。京葉線のターミナル蘇我駅より下り側に顕著で、長距離通勤ができるからと家を買ったのに、これでは話が違うと憤るユーザーも多く見られました。
・内房、外房線沿線の長距離通勤通学者に対する配慮が全くない。切り捨てとしか思えません。
・快速があるから蘇我に引越ししたのに。千葉市内、それより南から都内へ通う人のこと考えて欲しい。
・朝晩の20分がどれだけ重要か子育て世代としても1分1秒でも子供たちと一緒に居てあげたいのに往復40分も奪われるなんてありえません!
・朝夕、外房線直通の快速(上総一ノ宮駅⇔東京駅)を利用。自分はこの快速があるから移住、そして今なお移住者が増えている。しかし通勤時間帯の直通快速廃止はまさに梯子外しで、到底容認出来ない。
ストレスなど精神面からの指摘や、変更が急だったことを問題視する意見も。
・東京~蘇我って、けっこう距離があります。各駅に止まるストレスを軽減するためにも通勤快速、快速はあったほうがいいと思います。
・いきなり廃止は乱暴。当時通勤快速で東京駅まで30分強なので蘇我駅に自宅を建てました。停車駅が増えて時間がかかる様になってきましたがもういいかげんにしろです。
別料金となる特急への誘導を疑う意見もありました。
・混雑分散が目的で撤廃するなら総武線快速も同じ理論になりませんか?結局有料特急に乗せるためとしか思えない。
一方、賛成派からもさまざまな意見が寄せられました。理由としては、快速の通過待ちが無くなることが多く挙げられました。
・新習志野駅、乗降客21000人あるのに、朝ラッシュ時に11分も上り普通列車が来ない空白の時間帯がある。これは危険な状態だと思います。
・全部各停になると通過待ちが無くなる。通過待ちさえ無ければ京葉線の各停そんなに遅くないよ。
また、職員の人員不足や収支など、経営面から理解を示す意見も。
・利用者が不満に思う気持ちも分かるけど、JRも慈善事業じゃないし採算が合わないのであれば仕方ないと思う。
・国鉄採用が退職され、以前のように人員不足も拭えず、快速などの速達タイプを残せる余力がないのではないかと。最低限の輸送力を確保するために各駅停車だけの運転にする理由もあると思います。
ほかにも、通勤快速の停車駅を変更する、複々線化するなどの代案も飛び出し、まさに百家争鳴。京葉線を巡る議論の白熱はまだまだ続きそうです。千葉日報のXアンケートは30日午後5時まで実施しています。