2023年7月8日 05:00 | 有料記事

20歳になったレッサーパンダの風太(千葉市動物公園提供)

体調不良を乗り越え、展示を再開した時の風太。飼育員の水上さんがあげるリンゴに興味津々=昨年6月、千葉市若葉区の市動物公園
20歳を迎えた千葉市動物公園(同市若葉区)のレッサーパンダ「風太」は、人間に例えると80歳以上の高齢者。高齢ならではの疾患もあり、体調不良による展示休止も2度経験した。元気に長生きしてもらうため、鍵になるのが適切な飼育環境の確保。同園は、レッサーパンダの本来の生息環境に近づけるため、施設整備の資金確保へクラウドファンディング(CF)を始めた。
◆現在は体調万全
風太に衰えが目立ち始めたのは、2018年6月に右目が白内障になった頃から。高齢になってから飼育を担当した水上恭男さん(56)は「片目がよく見えず怖いようで、高所に登らなくなった」。動きも緩慢になり、立ち姿も20年ごろを最後に見られなくなった。
同年末には、右頬の歯根にうみがたまる症状が出たため、約5カ月間展示を休止。「白内障や歯茎の病気は人間と一緒で高齢個体によくある」。さらに、22年春には食欲不 ・・・
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