25年に閉校…最後の戴帽式 夷隅准看護師学校 21人、実習控え精進誓う

戴帽式で鶴岡学校長からナースキャップを授与される学生=いすみ市の夷隅准看護師学校
戴帽式で鶴岡学校長からナースキャップを授与される学生=いすみ市の夷隅准看護師学校

 いすみ市の夷隅准看護師学校で、1年生がナースキャップを授かる戴帽(たいぼう)式が行われ、学生たちは責任の重さを自覚し看護の道に進む決意を新たにした。同校は2025年3月に閉校を予定しており、今回が最後の戴帽式になった。

 厳かな雰囲気の中、やや緊張した面持ちで式に臨んだのは、今年4月に入学して基礎的な知識や技術を学び、来年1月に病院実習を控える69回生の男女21人。看護の象徴である純白のナースキャップを鶴岡義明学校長から授与され、ナイチンゲール像にともされた火からロウソクの明かりを採った。

 教員や2年生、夷隅医師会の役員らに見守られ、看護の精神を受け継ぎ、看護の道に身をささげる責任を自覚をするナイチンゲール誓詞を朗読。戴帽生の代表者は「皆で切磋琢磨(せっさたくま)しながら学びを深め、前向きに進んでいく。信頼される准看護師になれるよう日々精進することを誓います」と力強く述べた。

 同校は、地域医療の担い手を育成しようと1955年、当時の勝浦市夷隅郡医師会が設立。これまでに約2千人の准看護師を輩出しているが、近年は定員割れが続き、実習先の確保が難しくなっていることから本年度で学生の募集を停止。69回生の卒業で閉校となる。


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