駅前駐車場を有料化 目的外利用が後絶たず、観光客「駐車できない」 JR大原駅、24年3月からいすみ市 

24年3月に有料化される大原駅北駐車場=いすみ市
24年3月に有料化される大原駅北駐車場=いすみ市

 いすみ市は、24時間無料開放している大原駅北駐車場を24年3月に有料化する。本来の利用目的ではない通勤や通学で駐車しているとみられる車が後を絶たないことが理由。

 駐車場は駅前駐輪場だった市有地に2017年4月オープン。車で来た観光客がいすみ鉄道に乗ったり、市民らが商店街で買い物をしたりする際に利用してもらう目的で市が整備した。乗用車18台の駐車が可能。

 「観光・お買い物専用」と明記し、整備趣旨に沿った利用を呼びかける看板を設置しているが、市水産商工観光課によると、駅から徒歩1分の好立地もあってか、毎日のように長時間駐車している車を複数台確認。通勤などに利用しているとみられる。数日間止めたままの車もあり、観光客から「駐車できない」との声が寄せられていた。

 同課は午後5時半から翌日午前8時半まで駐車場出入り口にチェーンを張り、長時間駐車を禁止する文書を車のワイパーに挟むなどして注意喚起。改善がみられたが、しばらくするとまた長時間駐車が確認されるいたちごっこが続いたため、やむを得ず有料化に踏み切った。

 駐車料金は5時間まで300円、24時間まで500円。周辺には民間月決め駐車場があり、同課は「今のままだと民業圧迫にもなる。公平性を保つために有料化せざるを得ない」と理解を求める。


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