“野ざらし”→屋根付き 保管用の建屋建設へ 松戸市住民の安心感に配慮

 清掃工場から出る放射性物質を含んだ焼却灰の保管問題で、松戸市は30日、市クリーンセンター(同市高柳新田)駐車場に保管用の建屋を建設する考えを明らかにした。これまではビニールシートで覆った焼却灰を駐車場に“野ざらし”状態で置いていたが、今後は屋根付き鉄骨造りの屋内で保管し、地域住民らの安心感につなげる。必要経費を新年度予算に盛り込む考えだ。

 市は2011年9月から同駐車場での屋外保管を開始。プラスチック製のパレットの上に、袋に入れた焼却灰を段重ねにして積み、それを防水用のシートでぐるりと包み込んで保管。保管量は増え続け、昨年12月末現在で約1100トンに達している。

 最近は放射性物質の濃度が低下傾向にあり保管量は微増にとどまっているが、依然として予断は許されない状況だ。国が主体となって進めている最終処分場の選定のめども全くついていない。

 市の計画によると、建屋は同駐車場の3分の2程度のスペースに1棟建てる。3月末までには駐車場内の植栽部分の撤去を行い、建屋建設の準備を整える。


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