関東農政局から唯一の功労表彰 集落営農進め生産性向上 横芝光の「篠本新井土地改良区」

 農林水産省関東農政局は27日、埼玉県さいたま市のさいたま新都心合同庁舎で、「国営土地改良事業地区営農推進功労者表彰式」を開き、集落営農を推進し生産性を上げた横芝光町の篠本新井土地改良区(274ヘクタール、組合員数377人)を表彰した。

 同局は毎年、管内の国営土地改良事業地区で、農業経営の改善に取り組む模範的な営農者や団体を表彰している。例年3団体程度が選ばれているが、今回は同区だけが選ばれた。

 篠本新井土地改良区は水稲や麦、大豆、野菜などを育てている営農組織。2008年度から10年度にかけて、水田などの大区画化に合わせ、入り乱れていた農地を換地によりそれぞれの集落周辺に集約。さらに10年度に集落別に三つの集落営農組織を立ち上げ法人化を実現した。

 また、農地全体に地下水制御システムを導入。県普及指導員OBを雇用し、栽培技術の改善に取り組んだ結果、大豆の10アール当たりの収量は県平均の約1・7倍に向上。主要農産物種子法に基づく大豆の指定生産者に指定され、県推奨品種の種子生産も開始している。

 表彰状を受け取った同区の鈴木克征理事長(61)は「用水事業と集落営農の法人化を同時にやり、うまくマッチした。思いがけない賞を頂き本当にありがたい」と話した。


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