2014年3月14日 15:38 | 無料公開
元成田市職員で八街市在住の市原善衛さん(64)が、ふるさと八街ゆかりの文学作品を紹介した冊子「八街の文学」を刊行した。
市原さんは、生まれも育ちも八街。高校時代に房総にゆかりのある作家として芥川龍之介が授業で紹介されたことをきっかけに、文学の魅力に引かれた。
職員時代には、休日を利用して県内外の史跡や、芸術作品の舞台となった地を訪問。郷土にまつわる史料や関連書籍を読みあさり、約40年間にわたって房総に関する文学作品の調査研究を続けている。
市内の詩碑や句碑をくまなく回り、文学作品の背景事象を取材した集大成で「市内の文学散歩のガイドブックとして活用してほしい」と強調する。
◆龍之介の未完小説も
冊子はB6判。1993年にまとめた同題の冊子に加筆を加えた全26ページ。八街名産の落花生の詩を詠んだ詩人として知られる白鳥省吾の「落花生讃」の紹介や、芥川龍之介が八街を訪れて執筆したとされる未完の小説「美しい村」、八街の開墾をモデルに描いた中野重治の未完の小説「開墾」についての解説も収録した。
冊子「八街の文学」を読者10人にプレゼント。はがきで応募を受け付ける。宛先は「〒289-1112、八街市木原2617、市原善衛」まで。はがきの裏面に、郵便番号、住所、氏名、「八街の文学」希望(C)と記入する=Cは千葉日報の略=。締め切りは今月24日まで(当日消印有効)。
応募多数の場合は抽選で、発送をもって発表とする。