新市民会館計画が暗礁に JR東、複合ビル見直し 工事費高騰など理由、開館のめどが立たず 千葉市

千葉市民会館
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 千葉市民会館(千葉市中央区)の建て替えで、千葉駅隣接のJR東日本千葉支社跡地(同)に移転して整備する市の計画が暗礁に乗り上げていることが8日、分かった。JR東から工事費の高騰などを理由に新市民会館を含む複合ビル計画を見直したいとの申し出があった。市は2027年度に新市民会館のオープンを予定していたが、開館のめどが立たない状況になっている。

 同日の定例市議会で、青山雅紀議員(公明党)の代表質問に大木正人副市長が答えた。

 市は市民会館の老朽化を受け同跡地に移転新築することとし、22年4月、JR東が建設する複合ビルと一体整備する協定を同社と締結。建設費は概算で約120億円を見込み、27年度の開館を目指し昨年度から同社と基本設計を行っていた。

 市によると、今年春、同社から複合ビル計画見直しの申し出があり、9月に市民会館を別棟にするなど新たな配棟案が示された。市は同社との協議を継続するとともに、建設費の再計算を実施。同跡地で市民会館を建設した場合と市有地で建設した場合との建設費や市民の利便性などを比較する検証作業も進めているとし、今後のスケジュールなどは見込みが立たないという。

 市は新市民会館について、1500席程度の大ホールや300席程度の小ホール、リハーサル室などを設置するとしている。

 現在の市民会館(地下1階・地上4階、延べ床面積約6千平方メートル)は1973年の建設。建物そのものに加え、音響や照明などの設備も老朽化が進んでいる。


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