2023年12月10日 05:00 | 無料公開

PK戦で敗れて涙に暮れる柏のGK松本=国立
120分間で勝負がつかなかったゲーム同様、互いに譲らない展開となったPK戦。柏レイソルの10人目のキッカー、GK松本が蹴ったシュートは相手GKに弾かれた。「大学生からPK戦では一度しか負けたことがなかった」と肩を落とし、涙に暮れた。
相手の5、6人目を連続でビッグセーブ。「どこに蹴る回数が多いとか、傾向は頭に入っていた」と妥協なく、積み重ねてきた準備の成果を大一番で発揮。中でも5人目は決められれば敗戦が決まる土壇場の緊迫感の中、シュートを横っ飛びで阻止。望みをつなぎ、感情を爆発させた。
相手がシュート体勢に入る中で「一瞬、蹴らせたい方向と逆に動く」巧みな駆け引きで勝利をつかむ。「何も変えたことはない。普段通り」と自然体で力を示した。
井原監督は「相手があるのはもちろんだが、プレッシャーも、運もある」と今季途中から正GKの座をつかんだ守護神をかばった。
善戦しても、紙一重で優勝を逃したことは、来季への教訓とする。松本は「結果として自分のミスで負けた。下は向くだけ向いた。ここからまた努力していきたい」と先を見据えた。