2014年1月22日 11:57 | 無料公開
「ユースの時にレイソルのトップに上がることを夢にしていた。遠回りしたが、ここがスタートライン」。J2水戸から新加入したDF輪湖直樹は力強く言い切った。7年ぶりに憧れだったクラブに戻ってきた。
茨城県出身ながら、小中高と柏の下部組織に所属した。トップチーム昇格はかなわず、柏南高を卒業した2008年に当時J2の甲府に入団。徳島、水戸でも経験を重ね、力を蓄えてきた。
積極的に左サイドを駆け上がり、左足の正確なキックが武器。6年間でJ2の116試合に出場。ユース時代から知る吉田達磨ダイレクターは「昨夏以降、切れがちだった90分を通しての集中力が改善された」と獲得した理由を説明した。
24歳は「何が向上したかを言うのは難しいが、いろんな人にも感謝しているし、恩返しの気持ちも感じられるようになった。力に変えたい」。柏以外を知ることで感じることもあったという。スタジアムの雰囲気や施設など「いるときは気づかなかったが、すごくいい環境」と明かす。
今季、ユースからトップに昇格したのは中谷の一人。大学や他のクラブを経て柏のユニホームを目指す後輩はもちろん、夢に向かって努力を続ける人の励みに、輪湖の歩んだ道はなるはずだ。
J1は初めて。「体づくりだったり、早く慣れなきゃいけないところがあると思う」と成長を誓う。チームにはユース同期の太田や、後輩の工藤、茨田がいる。「ピッチに立って、ユースの時のメンバーがいたら、さらにうれしい気持ちになると思うので頑張ります」。真っすぐなまなざしで、心を躍らせた。