増成栗人選 【日報俳壇】

草蔭にもの言いたげな草蛍 君津 高橋幸子
 【評】夏の川辺の傍らに己が光を点滅させながら飛ぶ蛍の雄。草蔭にあってその雄に光を返す蛍の雌。やがて雄はその近くにとまり、蛍の恋が成就する。その草蔭の蛍が雄を誘う淡い光芒に、作者は己が軽いときめきを重ね合わせているのだ。美しき ・・・

【残り 1201文字】



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