中谷 順子選 【日報詩壇】

 春はいつ 千葉 佐藤敬子

ペットボトルに帽子もさげ
春の息吹に飛び出しそう
叶わぬ夢膨らんで膨らんで
お腹パンパンリックサック
自粛の日々に描く絵手紙
岬突端で弾けた笑顔の友の
メールの優しい声が呼ぶ
春よ…幾ら待っても来ない
曲った叶わぬ日々があって
三年目の巣籠りの前奏曲が
流れる 春風吹かず
クローゼット ・・・

【残り 1510文字】



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