武装困民党が公権力を一掃 秩父郡一円を「無政の郷」に 『秩父事件―自由民権期の農民蜂起』井上幸治著 【故郷の本たちへ 河野良恒】(84)

 君津地域の郷土史愛好家でつくる「至徳堂を知る会」会誌に幕末の漢学者、嶺田楓江の漢詩文解読を毎月連載している。楓江はイギリスが中国に仕掛けたアヘン戦争の惨禍と国防の緊急性を訴えた『海外新話』の出版で幕府の忌諱(きい)に触れ江戸所払いとなり、木更津に身を寄せて家塾を開き、近隣子弟を教えた。

 教育者、楓江の足跡 ・・・

【残り 1376文字、写真 1 枚】



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郷土の人の本