日在で模索した文体 森鷗外(11) 中谷順子 【房総の作家】

 森鷗外が、明治44年に49歳で発表した随筆『妄想』は、夷隅の日在海岸の別荘「鷗荘」での生活を描くとともに、留学した若い頃の話へとさかのぼっていく。

 明治17年8月、鷗外はドイツ留学の命を受け出航、ベルリン、ドレスデン、ミュンヘンを ・・・

【残り 1039文字、写真 1 枚】



  • Xでポストする
  • LINEで送る