2014年1月8日 12:18 | 無料公開
大漁や五穀豊穣(ほうじょう)を祈る民俗行事「梵天(ぼんてん)立て」が7日朝、木更津市中島の中島海岸で行われ、地元6地区の若者19人がさらしにたすき姿で厳寒の海に入り、梵天と呼ばれる青竹を海中に突き立てた。
梵天立ては江戸・元禄年間、難破船のいかりを紛失した嫌疑をかけられた地元民が奥州出羽三山の行者に祈祷(きとう)を依頼したところ、いかりが浮上し疑いが晴れたことから、出羽三山の神に感謝の意を表する証しとして梵天を立てたのが始まりとされる。約300年続くという伝統行事で、国の記録選択無形民俗文化財に登録されている。
日の出から間もない午前7時、海岸でホラ貝が吹き鳴らされる中、地区ごとに緑や赤色のたすきを着けた若者が3~4人組となり海に飛び込んだ。
青竹の先端に御幣(ごへい)を付けた梵天は、前の組が立てた場所よりも沖合に立てる決まりで、各組はより遠くを目指して勇壮に海中を進んでいった。