西上総の文化学ぶ会発足 月1回の講座に歴史ファン 木更津

 西上総地域を中心とした歴史や自然を学ぶ「房総の地域文化を学ぶ会」(金子馨会長)が木更津市で発足し、同市中央1の中央公民館で12日、「房総の地域文化講座」が開かれた。歴史ファンら約90人が集まり、熱心に専門家の話に聴き入った。

 同会は「地域の歴史や伝統を知ることは現在を理解し未来を考える手がかりとなる」として、県内の専門家らが昨年12月に立ち上げた。

 同月の1回目の講座では、木更津市史編集委員長を務める金子会長が地域の歴史や自然を学ぶ必要性を解説。2回目となったこの日の講座では、県文化財保護協会理事の筑紫敏夫さんが「江戸時代の西上総の湊」をテーマに当時の木更津、君津、富津、袖ケ浦の産業を紹介した。

 筑紫さんは、村の様子を記した「村明細帳」の分析から、山間部や海岸部ではまきの伐採や漁労などが盛んだったと指摘。「米作りだけでなく、風土に合わせてさまざまな兼業農家があった」と説明した。

 同会は今後、「江戸時代の旅」や「房総の出羽三山信仰」などと題する講座を月1回開催し、4月には正式な設立総会を開く予定。会報の作成や見学会も行いたいという。

 金子会長は「木更津は新しい入居者も多い。昔の人の生活を知ることで先人の知恵をあらためて学びたい」と話していた。

 講座は誰でも聴講可能で、資料代300円。会員(年会費3千円)は無料。詳しくは同会幹事の筑紫さん、電話090(3431)9483。eメール・toshi-551223@kzh.biglobe.ne.jp


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