
運転免許証更新時の混雑を解消しようと、千葉県警は更新手続きの事前予約制度を導入し、今月から受け付けを始めている。警察庁の新システム運用開始に合わせた取り組みで、自動の申請受付機やキャッシュレス決済も導入し、県警の担当者は「30分~1時間程度の更新手続き短縮につながる見込み」と説明している。
県警運転免許課によると、千葉運転免許センター(千葉市美浜区)と流山運転免許センター(流山市)、木更津署での更新手続きが事前予約制の対象となる。2センターは12月10日、同署は12月11日から運用する。
センターの免許証更新は午前中に混み合う傾向にあり、予約制を導入して平準化を図る。木更津署は県内の警察署で最も多い更新手続きを受け付けており、管内(木更津市、袖ケ浦市)に免許証住所があり、オンライン更新時講習や高齢者講習を受講済みの人を対象に、免許証を即日交付する取り組みを試験的に始める。
今月2日から予約を開始しており、誕生日の40日前に発送される免許証更新の通知はがきに添付されたQRコードをスマートフォンなどで読み取り、専用のウェブサイトで希望日時を選択する。時間は午前8時半~10時、午後1~3時で、15分単位で予約できる。
自動の申請受付機とキャッシュレス決済は、2センターと木更津署の他、各署などの窓口でも導入する。申請書はこれまで手書きだったが、タッチパネル方式の受付機で手続きをすれば自動で書類が作成される。
キャッシュレス決済は、従来の収入証紙による手数料納入を廃止。クレジットカードや電子マネーなどで支払うことができ、現金での支払いも受け付ける。
事前予約制で、インターネットの接続環境がない高齢者らは予約しなくても更新手続きができる。ただ、受け付けなどで時間がかかる場合があり、県警は早い時間帯の来場を呼びかけている。
県警は木更津署で実施する即日交付の運用状況を見極めながら、他の署でも導入できるか検討する。同課の担当者は「更新手続きをデジタル化して合理化を図り、県民の利便性向上につなげたい」と話している。