2025年5月26日 16:03 | 無料公開

ルーブル美術館の大改修計画について説明するロランス・デカール館長=26日午前、東京都港区
パリのルーブル美術館のロランス・デカール館長は26日、1月に発表された大改修計画に関し、レオナルド・ダビンチの名画モナリザ専用の展示室を新設して「特別な絵画との真の出会いを提供したい」と述べた。現在の混雑を解消し、鑑賞できる時間も増やす考え。一部日本メディアと東京都内で会見した。
フランスのマクロン大統領が発表したルーブル「再生」計画は、1980年代から進められた大改造以来の「歴史的」事業。2031年までに建物東側に新たな入り口を設け、中庭の地下にモナリザ専用室を含む展示空間をつくる。同時に約10年かけて老朽化が進む既存の施設を改修。総事業費は8億5千万ユーロ(約1380億円)を見込む。
モナリザは現在、館内最大の展示室にあるが、混雑が常態化し、じっくり見ることもできない。デカール氏は新たな専用室には「入室人数を定め、より長く鑑賞できるようにする」と語った。作品の歴史に関する説明も増やす考えだという。
新設部分の設計は、国際コンペを実施して26年1〜3月に最終決定する。