石破首相、TPP拡大へ意欲 米関税念頭に自由経済強調

経団連の定時総会であいさつする石破首相=29日午後、東京・大手町の経団連会館

 石破茂首相は29日、東京都内で講演し、環太平洋連携協定(TPP)について「枠組みの拡大やアップグレードに取り組んでいく」と意欲を示した。トランプ米政権の高関税政策を念頭に「世界で保護主義が強まる今こそ、ルールに基づく自由で公正な経済秩序の重要性を世界に示すべきだ」と強調した。

 TPPに関し「協定の一般的な見直しを通じ、枠組みの発展に取り組む」と表明。「東南アジア諸国連合(ASEAN)や欧州連合(EU)との対話を模索し、日本として具体化に向けた議論に責任を果たす」とした。

 関税を巡っては「高い関税を課して経済が繁栄することはない」と訴えた。


  • Xでポストする
  • LINEで送る