2025年5月30日 16:34 | 無料公開

退院半年後の復職状況
脳卒中の治療を受け、自宅に退院した患者のうち、発症前に仕事に就いていた69歳以下の人の3割弱が、半年たっても復職できていないとの調査結果を、厚生労働省研究班が30日までにまとめた。研究班の宮本享京都大病院脳卒中療養支援センター長は「適切な支援と周囲の理解があれば職場に戻ることは可能だ」と、就労と療養の両立支援体制改善を訴えている。
研究班は岩手、宮城、栃木、富山、京都、福岡、熊本の7府県で、2023年10月〜24年3月に脳卒中で入院した患者1万8235人を分析。発症前に就労していた69歳以下の人で、急性期の治療を終えて退院した人は1840人いた。
1840人について、退院から半年後の就労状況を調べると、約半数の945人が復職していたが、3割弱(約26%)に当たる484人は復職していなかった。残りの411人は追跡不能だった。研究班は、484人は復職可能なのにできていないとみており、こうした人が全国に1万人近くいると推計している。