任期満了に伴う匝瑳市長選と市議補選(欠員3)はあす7日、市内15カ所の投票所で投票が行われ、午後9時から八日市場ドームで即日開票される。当落判明はともに午後11時ごろの見込み。
旧八日市場市では1998年以来12年ぶり、旧野栄町では2002年以来8年ぶりの投票となる首長選。元市議で印刷業の太田安規候補(65)、前市議の石田勝一候補(65)、前市議会議長で植木業の佐藤悟候補(61)のいずれも無所属新人が立候補している。
後継指名はしないとしていた現職が選挙戦に入って方針転換。その支援を受ける太田候補は「新生匝瑳」をキャッチフレーズに市民参加のまちづくりなどを掲げる。タイヘイ創業者一族で、父は2代目の旧八日市場市長という知名度に加え、俳優地井武男氏とのきずなが好材料。出身の中央地区を固め、旧野栄などでの支持拡大に自信を見せる。
佐藤候補は八日市場植木組合長など農業団体の長を多く務めていることを強みに、出身の共興などJR線以南の旧八日市場農村部で支持を集め、同じく植木業が盛んな旧野栄に勢力を伸張。厳しい経済情勢を受け「身を削ってこそ支持が得られる」と市長給与30%カットを前面に、財政健全化などを柱とする「匝瑳市安定化宣言」を訴えている。
石田候補は人口の少ない旧野栄出身のハンディを逆手に票割れ必至の旧八日市場の情勢に勝機を求める。旧八日市場勢の入り込みに対する反発で旧町票は固まると予測。「今こそチェンジだ」を合言葉に、現体制への疑問を投げ掛け、しがらみのなさをアピール。丘陵地帯から中心街への支持拡大、批判票の取り込みに手応えを得ている。
市議補選には民主1、共産1、無所属3の5新人が立候補している。
久々の選挙戦、補選との同時選で市民の関心は高く、4日までの期日前投票者数は2472人と、06年市議選の1995人を大幅に上回っている。選挙関係者の中には、投票率は70%台に達するとの見方も出始めている。