病院建て替えトーンダウン 椎名氏わずか561票差で3選

 一騎打ちの山武市長選は20日投開票され、椎名千収市長(68)=自民・公明推薦=が3選を果たした。ただ、新人で元市議の小川一馬氏(59)とはわずか561票差。首の皮一枚の勝利に椎名氏は「批判をもう一度考え、市民に満足していただけるかじ取りをしたい」と語った。さんむ医療センターの移転建て替えについても「視野に入れていかないといけないが、無理に建て替えとは言っていない」とトーンダウンした。

 自民・公明に加え連合千葉の推薦も得て、万全の陣形で選挙戦に臨んだ椎名氏だったが、病院存続と機能充実に向け同センターの移転建て替えを検討していることを、小川氏は問題視。小川氏は建て替えに反対しつつ、椎名氏が拒否していた東金市の東千葉メディカルセンターへの負担金に応じる構えを見せ、医療問題が争点化。椎名氏は震災対応や合併後の市政運営についても批判を受けた。

 20日夜の祝勝会で、椎名氏は万歳三唱後の取材に「支援者はもっと大差で勝てると思っていたと思う」と反省。「医療がクローズアップされたが、山武市の将来で重要なのは人口減少と高齢化。病院はいずれ建て替えないといけないが、政治的ではなく病院経営が耐えうるかだ」とした。

 一方、善戦した小川氏は「移転建て替えはやらせてはダメ。これは天からもう一回与えられた試練だと思っている」と市長選に再挑戦する考えを示した。

 また、市長選と同時に市議補選(欠員2)も行われ、2新人が当選した。

山武市長選開票結果 =選管確定=
10794 椎名千収 68 無現(3)自民・公明推薦
  10233 小川一馬 59 無新

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