南房の富浦沖や館山湾のカワハギ釣りは、8月中旬からスタートしたが、東京湾・竹岡沖でも今月から始動した。カワハギ大好き人間の当方。常宿の浦安「吉野屋」に釣況取材のケータイを入れる。「型は15センチ前後のワッペンが多いが、25センチ級の良型もまじる。上手な人で20匹台。初心者でも今なら4、5匹は釣れる。ケンさんぐらいの中級者ならツ抜けは間違いない。来なさい」。同宿の店主、吉野愼太郎さんの誘いに乗った。相方はカワハギ初挑戦の友、2人で20匹を目標に、同宿へ駆け付けた。
ウイークデーだというのに、アジ、タチウオの釣れっぷりに魅せられた客でにぎわう老舗。カワハギも好発進の報に13人のハギ党がそろった。
座は右舷胴。左隣に友が陣取る。定刻に河岸払い。石原一樹船長の操舵で竹岡沖まで1時間15分の航程。ポイントに到着。「水深は15メートル。やって」。船長の合図で半年ぶりの難敵に挑んだ。
まずは友の先生役。「エサのアサリは水管にハリ先を通し、硬い部分のベロに刺してワタで止める。釣法は素人でもすぐにマスターできるキキ釣り。仕掛けが着底したらイトフケを取って、サオ先を30センチほど上げては落として敵を誘う。キキ上げた時に『ガクン、ガクン』のアタリがでれば、ひと呼吸おいてサオを立てて合わせればハリ掛かりする」とレクチャー。そして第一投。15センチ級を立て続けに3匹ゲット。「こうやって釣るんだ」とお手本を示した。
だが、初めてづくしの友。「ケンさんの言うことは分かるんだが、実際にやってみると難しい」とぎこちないサオさばき。「このままでは初ゲットは当分の間、ムリ」と実感する当方。
11時を回ってツ抜けを達成。しかし、型に恵まれず20センチ級は2匹のみ。ほとんどがワッペンばかり。「サイズは“運”なのか…」。
右舷大ドモの常連さんが、好座を利して25センチ前後の良型を連発する。サオ先をタタいてからキキ上げ。巧みにサオに乗せ、どんどん釣果を伸ばしていく。左隣のベテラン師も負けず劣らずの腕前。タタキ釣法が見事に決まり、この日のビッグワン、32センチの大物を仕留めた。やはり腕の差を痛感した。
当方の右隣の客もカワハギ慣れしている。テクニックを駆使して難敵を誘い続けるが、数が伸びない。たまにヒットしても小中型ばかり。そして、外道のベラのハリ掛かりに悩まされている。「トモ、ミヨシは有利。やはり座の差だ」と唇をかむ。....
船宿は本紙ニュース提供店「吉野屋」電話047(351)2544。(原田憲司)
今週の見出し
飯岡沖のマダイ数釣り
片貝沖、ハナダイ好食い
久里浜沖ワラサ食い活発
洲崎沖オニカサゴ好釣