高校球児が甲子園を目指して熱戦を繰り広げているが、夏の風物詩、江戸川放水路のボートハゼも開幕した。アメ色に輝く5センチ前後のデキハゼが「ククン」と穂先を揺らし、「こんにちわ」とハリスに躍る。小さいながらも引きは“一人前”。一荷を完成させれば、釣り人の笑顔がこぼれる。原木中山の「高常遊船」にTEL。「4センチから8センチのデキハゼがいい人で2束オーバー。ケンさんなら3時間ぐらいで土産分は釣れる。暑さ対策をして来てください」。若女将の田山あゆみさんのホット情報に「カラ揚げで絶品」と思わず飛び付いた。
朝が大の苦手の当方、釣友の車で午前10時すぎ、船宿に到着。大女将の三千子さんに出迎えられた。「ケンさん、相変わらずの遅い出船。常連さんは朝6時からサオを出し、1束をクリア、もう上がって来るころ。娘が桟橋の船着き場で待っている。早く行きなさい」のおこごとを頂いた。
ポイントは桟橋の目の前の送水管周辺。あゆみさんのエンジン付きボートに引き船され、送水管の真下に。「ここは絶好のポイント。送水管でしゃく熱の太陽がさえぎられる。川面を渡る涼風も心地良い。さあ、釣るぞ」と張り切る友。
まずは2本ザオ。ハリス1号、赤バリ5号、オモリ4号の2本バリ仕掛け。エサの青イソメを1センチほどにハサミで切り、チョン掛け。船前に投入し、「さあ、おいしいハゼくん、食ってこい」と思う間もなく、置きザオの穂先がおじぎ。手持ちザオにシグナル。一荷をまじえながら、あっという間のツ抜け。「この分なら3時間もやれば1束超えは間違いない…」
ビギナーの域を出ていない友は1本ザオ勝負。「昨夏も高校野球が始まったころ初めて来た。きょうは絶対に50匹をマークする」。この気合がハゼくんに通じた。ダブルを連発し、「どうだ」のポーズを決め、当方のカメラに収まった。
桟橋周辺では、地元の人が“立ち込み釣り”でハゼのアタリを楽しんでいる。ノベザオで「ピュッ」の合わせ。この釣りも風情があって、同川の風物詩となっている。...
今週の見出し
相浜沖のイサキ数釣り
東京湾奥 キス順調
大貫沖ではタチウオの剣舞
外川沖、狙える夏ビラメ
飯岡沖でアジ、フグ好調